製品や部品をつくる会社、材料や部品を扱う商社で、ホームページの製品紹介を見直したい経営者・ご担当者に向けた記事です。
大阪府枚方市のものづくり企業のホームページを調べたところ、製品や加工ごとのページがある会社は約半数でした(調べた結果は製造業のホームページ調査にまとめています)。
では、ページがある会社は、そこに何を書いているのか。製品ごとのページを持つ会社の製品ページを、1社1ページずつ、21ページ開いて確かめました。
そのうえで、製品・取扱品目のページを作るとき、1ページに何を書けばよいかをまとめます。
この記事でわかること
- 製品ページに多く書かれていること、少ないこと
- 1ページに載せる6つの項目
- 書き方の見本
- どの製品から作るか
この記事の結論
- 仕様と用途は、21ページ中16ページ(76%)に書いてあった
- 対応できる量と納期は6ページ(29%)、作った例は7ページ(33%)だった
- 仕様・用途・量と納期・作った例の4つがそろっていたのは3ページ
- 1ページに載せるのは「品名」「用途」「仕様」「量と納期」「作った例」「次の一歩」の6つ
調べたページ
枚方市のものづくり企業166社のホームページを調べたとき、その中から無作為に40社を選んでいます。そのうち、製品・加工・事例ごとのページが3つ以上あったのは22社でした。
この22社の製品一覧で、いちばん上に並んでいる個別のページを1つずつ開きました。こちらでページを選ばないよう、上から1つ目と決めています。
1ページは一般の消費者向けの通販ページだったため外し、21ページで数えました。鋼材、部品の加工、装置、ダクト、段ボール、樹脂製品など、品目はさまざまです。
項目ごとの、書いてあったページの割合
製品ページを持つ枚方のものづくり企業の製品ページ21件
dob調べ(2026年10月15日・目で確認)。各社の製品一覧で最初に並ぶ個別ページを1つずつ。一般消費者向けの通販ページ1件を除く。
多くのページにある仕様と用途
材質、寸法、規格、性能の数字は、21ページ中16ページにありました。鋼材なら鋼種とサイズの表、装置なら基本仕様の表、という形です。どの業界や場面で使うかも、同じく16ページに書かれていました。
取引先の担当者は、まず「探している物かどうか」を確かめます。仕様と用途は、その答えになる部分です。多くのページで押さえられていました。
少ない「量と納期」と「作った例」
対応できる量と納期が書いてあったのは6ページ、作った例があったのは7ページでした。
仕様が合っていても、担当者が次に知りたいのは「この量を、この時期までに頼めるか」です。1個の試作なのか、月に数万個なのか。小ロットでも受けるのか、大口だけなのか。書いていなければ、問い合わせて聞くしかありません。
作った例も同じです。材質、大きさ、どの業界向けか、何日で納めたか。1件あるだけで、読んだ人は自分の案件に置き換えて考えられます。
仕様・用途・量と納期・作った例の4つがそろっていたのは、21ページ中3ページでした。
1ページの6つの項目と、少ない2つ
点線の2つは、書いてあったページが3割ほど
数字は、調べた製品ページ21件のうち、その項目が書いてあったページの数です。
1ページに載せる6つの項目
| 項目 | 書くこと |
|---|---|
| 1 品名・加工名 | ページの見出しとtitleに入れる。「製品紹介」ではなく「ステンレス丸棒」「旋盤加工」のように |
| 2 用途 | 使う業界、場面、組み込まれる先 |
| 3 仕様 | 材質、寸法、規格、公差、性能。表にする |
| 4 量と納期 | 何個から何個まで、標準の納期、急ぎの対応 |
| 5 作った例 | 材質・大きさ・業界・納期を1件ずつ |
| 6 次の一歩 | 見積もり、図面を送る、カタログ、サンプル。ページの内容に合わせる |
品名は、検索する人が打ち込む言葉そのものです。調べた21ページのうち18ページは、titleに品名や加工名が入っていました。残りの3ページは「製品紹介」や用途の言葉だけで、何のページかがtitleから分かりませんでした。
次の一歩は、21ページ中11ページにありました。鋼材ならカタログと価格表、部品加工なら図面を送って見積もり、装置なら資料のダウンロード、というように、ページの中身に合った入口です。どのページにも同じ「お問い合わせ」のボタンがあるだけのページは、数えていません。
もう1つ、本文は文字で書きます。21ページのうち1ページは、本文が画像1枚で、文字として読めませんでした。画像の中の文字は検索エンジンに読み取られにくく、スマホでは拡大しないと読めません。
自社の製品ページが、品名で見つかるか調べます
URLを送るだけ。3営業日以内にPDFでお送りします。
書き方の見本
見本 アルミの削り出し加工のページ
- 1品名
- アルミの削り出し加工(試作・小ロット)
- 2用途
- 半導体製造装置、検査装置、ロボットの部品
- 3仕様
- 材質 A5052・A6061・A7075/大きさ 最大500×400×200mm/公差 ±0.01mmまで
- 4量と納期
- 1個から300個まで。標準7日、急ぎは3日(ご相談ください)
- 5作った例
- 検査装置のブラケット。A5052・120×80×15mm・50個・6日で納品
- 6次の一歩
- 図面を添付して見積もりを依頼(PDF・DXF・STEP)
架空の会社の例です。実在の製品・会社ではありません。
商社の取扱品目のページなら、「作った例」の代わりに、在庫している範囲、切断などの加工、配送できる範囲を書きます。調べた中で鋼材を扱う会社のページは、仕上げごとに鋼種とサイズを表にしていて、探している材料を扱っているかがすぐに分かる作りでした。
どの製品から作るか
全部を一度に作る必要はありません。次の順で1つずつ作ります。
- 問い合わせや見積もりが多いもの
いま実際に聞かれている製品や加工は、探している人がいる証拠です。
- 利益が大きいもの、これから増やしたいもの
増やしたい仕事の入口を先に作ります。
- 他社が断りがちなもの
小ロット、難しい材質、短い納期など、受けられること自体が選ばれる理由になります。
1つ目のページができたら、同じ形で2つ目、3つ目を足します。一覧のページは、各ページへの入口として、品名と1行の説明を並べれば十分です。作った例の書き方は、施工事例ページの作り方と同じ考え方です。
まとめ
製品ページを持つ会社のページを21件見ると、仕様と用途は多くのページに書かれていました。一方で、対応できる量と納期、作った例は3割ほどでした。どちらも、担当者が「ここに頼めるか」を決めるときに使う部分です。
今ある製品ページに、量と納期、作った例を足すところから始められます。製造業・商社のホームページに載せる内容は、製造業・商社のホームページ制作にまとめています。
データについて
- 対象:枚方市ものづくり企業支援総合サイト(枚方市立地域活性化支援センター運営)に載る会社のうち、ホームページを読み込めた166社から無作為に選んだ40社。そのうち、製品・加工・事例ごとのページが3つ以上あった22社。
- ページの選び方:各社の製品一覧(または加工・事例の一覧)で最初に並ぶ個別ページを1つ。2026年10月15日に開き、目で確かめました。1ページは一般消費者向けの通販ページだったため除き、21ページで集計しています。
- 判定の基準:仕様=材質・寸法・規格・性能のいずれかの数字がある。量と納期=数量・ロット・納期のいずれかがある。作った例=実際に作った物や納めた物の説明がある。次の一歩=ページの中身に合わせた見積もり・概算・サンプル・資料のダウンロードがある(全ページ共通のお問い合わせボタンは数えない)。
- 各社1ページだけを見た結果で、会社のホームページ全体を評価したものではありません。ホームページは更新されるため、結果は調べた日の時点のものです。
この記事を書いた人
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